2010年1月30日土曜日

太っちょのオバサマに

サリンジャーが死んだ
91歳で老衰だそう。

ずーーーーーと隠遁生活をしていてどうやって生きてるのか謎だったり
自殺しかねないんじゃないかと思われた人も多いと思う

ライ麦やフラニーとゾーイ、あんな作品の主人公のような人だとしたら。どうやって生きていけた?
その彼がどこかできちんと生きているっていうのがすごいうれしかった。支えになっていたというか。

世に馴染めず拒絶されていると感じる人は、世を動かす人になるか
生きていけなくなってしまうか
でも
彼は世を動かすこともできたのに
いや、実際にその影響は測りしれないのだけれど
その立場にずっといようとはしなかった。

どちらかというと
世が求めていたのに彼が拒絶していたような。

悩みながら生き続けたのか
平穏を手に入れていたのか

彼がいないってのはなんか時代が変わってしまう気分
でも彼が21世紀まで生きていたっていうのも不思議な気分
彼が91まで生き、老衰で亡くなったっていう意味は大きい。
絶頂期の自殺でも、事故死でも病死でもなく。僕はそう信じる。
老衰でほんとによかった。
彼が91まで生きたっていう事実はまた多くの人の支えになる気がする。
少なくとも僕にとってはそうだ。
亡くなったというのを聞いて直接的な死の事実よりも
間接的に彼がずっと生きていたという事実に震える。

ただ
これから読み返してもこの言葉を吐いた人がどこかでひっそり生きているんだなと感じることはもうできない。


こばた

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