そして年が明けてしばらくのことだったと思うのだけれどZOMBIE FOREVERから
「次のリリースは一般流通を通さない方向を考えたい」
という話を聞くことになった。
常日頃からの疑問があったのも確かだけれど踏み切ろうと思うきっかけがあったらしい。それは残念ながらあまり喜ばしい出来事ではなかったようだけれど。
実際にはぼくらグーミはタイミングがなかなか合わず、レーベル仲間より2足ほど遅れてこの提案を受けた。その時点でリリースが控えているのはグーミだけだった。
ぼくらも現状の流通システムに幾つか疑問はあったし、特に僕らのようなインディーズバンドにとって必ずしも有用なものであると言えなくなってきているのは感じていたので
「そっかわかった…。OK!!もっと面白いことしていこうぜ!」
みたいなことをすぐに口にした。
正直に言えば僕らくらいのバンドにとって全国流通っていうのはあまりにも魅力的だ。長年望んでいて辿り着いたわけだし。にも関わらずそこを離れるっていう気持ちにすぐなれたのはそのままぼくらが何故ゾンフォーにいるかっていう理由につながると思う。
グーミはレーベルっていうチカラがほしくてゾンフォーと手を組んだわけではない。一緒におもしろいことをやりたいって思ったのが始まりで、さらにそれはゾンフォーファミリー皆の絆のようなものになっている。その主催の森くん、そして鈴木くんがやりたくないっていうか辛いって思うことは僕らにとってもそのまま同じだった。
まず森くんが悩んだ末に出した言葉だったこと。そして彼や僕らにとってリリースというのは単なる商品ではなく意思や意義も乗っかているものである以上少しでも納得のいかないことはしたくなかったってこと。
アルバムには同じ思いで一緒に物作りができる仲間たちの手しかふれてほしくなかったし、そうでないものの名前を載せるわけにはいかなかったのだ。そしてそれが自分たちや自分たちの音楽を聞いてくれる人達にとっても最良なことだと信じた。信じたい。
選択を迫られる時に直面するきっかけはいつだってなにかしらマイナスな面を持つものなのかもしれない。そうでもなければ現状と離別しようとはなかなか思わないだろう。でもそこから決断し、行動を起こす時は決してマイナスじゃなくてプラスの思いになっていたい。
納得のいかないこととか自分の中で許せないこととか。戦略や生活の為にそれらに黙って目をつむるのも悪い事ではない。でもぼくらはそうしないと思う。特に大事だと思う事柄には。
山を登るなら誰かが見つけた最短距離やロープウェイじゃなくって、登り方にもこだわりたい。そうじゃなきゃ見えないきっとすごい景色があると思う。
藤井は
「もともと流通にそんなにこだわりはない。ゾンフォーから出せるなら変わらないよ」
みたいな事を言ってた
とびは
「バンドやレーベルから流通させて下さいって言うんじゃなくて、いつか向こうから流通させてくださいって言われるようになればいいんだよ」
みたいなことを。
ぼくは
絶対他にいい方法がある。「流通をしない」っていう判断がハタから後退に見えないように。攻めだったり自由な姿勢で臨める手段を見つけられるかどうかが重要だなと考えていた。
こばた
【Everybody is on the way to the Happiness】
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